消費税の計算で課税売上げと非課税売上げがある場合

 消費税の計算で課税売上げと非課税売上げがある場合について説明します。
 

内容

 売上げのなかには、消費税が課税対象となる売上げのほか、非課税となる売上げがある場合があります。簡易課税方式の場合は、仕入控除税額を課税売上高に対する税額の一定割合としますので、問題はありません(詳しくは、こちらのページまで)。しかし、仕入控除税額を実際の課税仕入れに基づいて行われる原則課税方式の場合では、問題となります。
 課税売上割合(課税売上高÷総売上高)が95%以上であるときは、課税仕入れに含まれる消費税の額はその全額を課税売上げに係る消費税の額から控除することができます。
 しかし、課税売上割合が95%未満のときは、課税仕入れに含まれる消費税の額の全額は控除することができません。この場合には、課税売上げに係る消費税の額から控除する課税仕入れに含まれる消費税の額(仕入控除税額)の計算方式には、個別対応方式と一括比例配分方式という二つの方式があり、どちらかの方式を選択することになります(消法30)。
 

課税売上割合の計算方法

 課税売上割合とは、次の算式により計算した割合をいいます(消法30消令48)。
 

 
 なお、この算式による計算に当たっては、次のような点に注意してください。
 1  課税売上高とは、国内における課税資産の譲渡等の対価の額の合計額をいいます。総売上高とは、課税売上高と非課税売上高の合計額をいいます。
 2  総売上高と課税売上高の双方には、輸出取引等の免税売上高及び貸倒れになった売上高を含みます。また、売上げについて返品を受け、又は値引、割戻し等を行った場合は、それらに係る金額を控除します。
 3  総売上高には非課税売上高を含みますが、不課税取引、支払手段、特定の金銭債権及び現先取引債券(売現先)等の売上高は含みません。ただし、現先取引債券(買現先)等の取引のうち金利相当部分は、総売上高に含みます。
 4  非課税売上高に加える特定の有価証券等の対価の額は、その売却額の5%に相当する金額とされています。
 

個別対応方式と一括比例配分方式

 個別対応方式
 個別対応方式では、その課税期間中の課税仕入れ等の消費税額のすべてを、次のとおり区分し、下記の算式によって計算した金額が仕入控除税額となります。
 イ  課税売上げのみに対応する課税仕入れ等の消費税額
 ロ  非課税売上げのみに対応する課税仕入れ等の消費税額
 ハ  課税売上げと非課税売上げに共通して対応する課税仕入れ等の消費税額
  (算式)  イ+(ハ×課税売上割合)
 この方式は上記イロハの区分がされている場合にのみ採用することができます。
 (注)  課税売上割合に代えて、あらかじめ所轄税務署長の承認を受けた課税売上割合に準ずる割合とすることもできます。
 
 一括比例配分方式
 一括比例配分方式では、次の算式によって計算した金額が仕入控除税額となります。
 (算式)  課税仕入れ等の消費税額(イ+ロ+ハ)×課税売上割合
 この方式は、課税仕入れに含まれる消費税額について、上記1のイ〜ハの区分がされていない場合、又は区分されていても、この方式を選択する場合に適用されます。
  (注)  この一括比例配分方式を選択した事業者は、2年間はこの方式を継続しなければなりません。
 

 
(特徴)
  個別対応方式 一括比例配分方式
区分計算 課税仕入れ等の消費税額の
すべてを区分する必要がある
課税仕入れ等の消費税額を
区分する必要がない
継続 継続する必要はない 2年間は継続する必要がある
 

仕入控除税額のまとめ

 

 

消費税の課税取引・非課税取引

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