利益と所得の違い

 利益と所得の違いについて説明します。
 

同じ利益

 下記の3社(A社、B社、C社)は、同じ1000万円の利益(税引前当期純利益)ですが、法人税等の金額は違います。なぜでしょうか?
 理由は、法人税等は、利益に対してかかるのではなく、所得に対してかかるからです(法法66)。
 

 

利益と所得の算出方法

 利益と所得の算出方法は、次のとおりです。
 @収益−費用=利益
 A益金−損金=所得(法法22
 
 「@収益−費用=利益」、は会計的な考え方で求められるものであり、「A益金−損金=所得」、は税務的な考え方で求められるものです。よって、収益と益金は完全には一致せず、また、費用と損金は完全には一致しません。その結果、利益と所得は一致しないということになります。
 では、なぜ収益=益金、費用=損金ではないのでしょうか?
 それは、収益・費用・利益というものは、会計的な考え方に基づいており、会社の経営成績や財務状態を正確に表示するという目的があります。
 一方、益金・損金・所得というものは、税務的な考え方に基づいており、課税の公平や、国の税務政策などにも配慮するという目的があります。
 そのため、完全には一致しないということになります。
 

利益から所得へ

 上記で、利益と所得は一致しないと説明しました。ただし、日々の記帳で収益・費用の他に、益金・損金を記帳することは多大の労力が必要になります。また、収益=益金、費用=損金ではないといっても、一致する部分が大多数です。
 そのため、収益−費用=利益と出しておいて、その利益をもとに一致していない部分をプラスマイナスして、所得を算出する方法がとられています。
 税務上、収益=益金、費用=損金ではない部分を、益金算入・益金不算入・損金算入・損金不算入項目といいます。
 @益金算入とは、益金であるが収益ではないということです。
 A益金不算入とは、収益であるが益金ではないということです。
 B損金算入とは、損金であるが費用ではないということです。
 C損金不算入とは、費用であるが損金ではないということです。
 

 
 よって、利益+(@益金算入+C損金不算入)−(A益金不算入+B損金算入)=所得となります。この調整を、法人税申告書の別表4で行います。
 

 

申告調整項目

 申告調整の主な項目は、以下のようなものがあります。
 
 @益金算入
  ●引当金の取り崩しを、決算において未計上
 A益金不算入
  ●受取配当金
  ●法人税等の還付
 B損金算入
  ●青色申告にかかる繰越欠損金の控除
 C損金不算入
  ●役員賞与
  ●交際費
  ●法人税等
 
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