科目名:期首棚卸高(商品・製品)

 期首(会計年度の開始日)にあった商品・製品の総額。つまり、前期から繰り越された在庫。
 

期首棚卸高(商品・製品)の具体例

 期首商品棚卸高、期首製品棚卸高 など。
 

期首棚卸高(商品・製品)の仕訳例

 前期から繰り越された商品在庫が200,000円ある。
 期首商品棚卸高    200,000円    商品   200,000円
  

期首棚卸高(商品・製品)の法人税の取扱い

 企業会計において、「費用収益対応の原則」というものが重視されますが、法人税においても重視されます。売上という収益(益金)に対応する売上原価という費用(損金)を求められることを要求されています。
 売上原価は
 期首棚卸高+当期仕入高−期末棚卸高
 で求められます。また、期首棚卸高とは、前期末の期末棚卸高となります。
 

  

期首棚卸高(商品・製品)の消費税の取扱い

 法人税と消費税では、考え方が違います。消費税は「費用収益対応の原則」という考えをとらずに、実際に課税仕入れを行った時期に、仕入金額を基に仕入税額控除をします。ようするに、売上原価はいっさい関係ありません。そのため、期首棚卸高は原則として、消費税の計算において関係ありません。しかし、下記の例外があります。
 

免税事業者から課税事業者になった場合

 販売業者が免税事業者から課税事業者になった場合、期首において商品在庫としてある棚卸資産については、課税事業者になった後に仕入れたものと同様にみなして仕入税額控除をする事が認められます(消法36@)。なぜなら、期首棚卸資産は、免税事業者のときに仕入れており、仕入税額控除をしていませんが、当期(以降)に販売するため、売上については消費税が課税されてしまいます。そのため、売上に対する消費税とのバランスをとるために、期首棚卸資産について仕入税額控除をする事が認められるのです。
 ただし、運送保険料、内部人件費などは課税仕入には該当しませんから、その部分を除いた金額で計算します(消令54@一、A)。
 また、製造業等の場合には、期首の棚卸資産である製品、半製品、仕掛品等について仕入税額控除をする事が認められます。ただし、製品等の原価に含まれる保険料、内部労務費等は課税仕入には該当しませんから、その部分を除いた金額で計算します(消令54@三、A)。
 

  

注意点

 期首棚卸に係る消費税を仕入税額控除する場合には、その品名および数量ならびに取得に要した費用の額を記載した明細書を作成し、確定申告期限から7年間保存する必要があります(消法36A消令54B・D)。取得に要した費用の額は、免税事業者であったときの取得費用ですから税込金額で記載することになります。
 また、簡易課税方式を適用する場合には、消費税の調整はできません。
 

期末棚卸高

 期末棚卸高については、こちらのページまで。
 
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