科目名:教育訓練費(21/11/20改定)

 従業員の研修・教育などのために、会社が負担する費用のことをいいます。
 

教育訓練費の具体例

 研修・教育などのための費用。通信教育費、セミナー参加費など。
 

教育訓練費の仕訳例

 セミナーへ従業員を出席させ、その費用31,500円(消費税1,500円)を、会社が支払った。
 教育訓練費  30,000円    現金預金 31,500円
 仮払消費税   1,500円
 

教育訓練費の法人税の取扱い

 法人が負担分する費用は、原則として給料や役員賞与となります。しかし、3つの要件を満たした場合、給与課税をされなくて済みます。
 また、平成17年度の法人税改正により人材投資促進税制が新設されました。これは、企業の教育訓練費支出に対して税額控除を受けることができる制度です(詳しくはこちらのページまで)。
 

教育訓練費の消費税の取扱い

 基本的に、一般の会社が主催している通信教育や、セミナーに参加する費用は、課税仕入れに該当し、仕入税額控除の対象になります。
 非課税となる学校教育を行っている大学などの、正規の授業科目で単位を取得することとなっている授業料や入学金は、非課税となり課税仕入れに該当しません。ただし、公開講座などの、正規の授業でないものに関する費用は、課税仕入れに該当し、仕入税額控除の対象になります。
 

教育訓練費と給与課税-3つの要件

 会社負担の受講費用は、原則としてその使用人等に対する給与等(所法28条所法36条2項)とされます。しかし税務上では、使用者が会社の業務遂行上の必要に基づき、役員又は使用人に当該役員又は使用人としての職務に直接必要な技術・知識を習得させ、又は免許、資格を取得させるための研修会、講習会等の出席費用又は大学等における聴講費用に充てるものとして支給する金品については、これらの費用として適正なものに限り、課税しなくてよいこととされています(所基通9−15)。
 

 

役員又は使用人としての職務に直接必要な技術・知識とは

 役員又は使用人としての職務に直接必要な技術・知識とは、専門的なものだけではなく、職務遂行上、要求される一般的な技術・知識も含まれると考えられます。
 事務職員がパソコンなどを習得することは、職務遂行上要求される一般的な技術・知識であり、業務との関連性があると考えられます。そのため、社内の研修程度であれば研修費用を給与課税をする必要はないでしょう。
 ただし、一般的な技術・知識であっても、職務に直接必要な技術・知識である必要があります。例えば、自動車の運転免許の費用などは、営業や運送など業務にどうしても必要な使用人に限ります。それ以外の、例えば、通常の職務では運転しないような内勤社員にも、一律に支給するということはダメでしょう。
 

個人に帰属する資格の取得である場合

 例えば、自動車の運転免許のような個人に帰属する資格を取得する費用を、会社が負担した場合、原則として、給与として取り扱うことになります。
 ただし、営業や運送など会社業務の遂行上に、どうしても運転免許が必要な場合であれば、その業務に従事する使用人に限り、給与課税をする必要はないでしょう。それ以外の、例えば、通常の職務では運転しないような内勤社員に、費用負担するというようなことはダメです。
 そのほか、ボイラー技士、衛生管理者、危険物取扱主任者などのように、特別な資格を持つ者が会社に必要不可欠な場合には、その取得費用の額が適正であれば、給与課税されることはないでしょう。業務遂行上、必要不可欠であると考えられるからです。
 

社長個人に帰属する資格の取得である場合

 同族会社の社長が、個人に帰属する資格を取得したとしても、3つの要件を全て満たしていれば、課税されないと考えられます。
 

リストラ研修

 企業が社員の再就職・早期退職等を支援する目的のために行うリストラ研修は、目的が退職後の仕事等を支援するものである以上、職務遂行上直接必要であるとはいえません。よって、給与課税されることになります。
 

教育訓練費の証拠資料

 教育訓練を行ったという証拠資料を保存しておいたほうが良いでしょう。
(例)請求書、領収書、明細書、パンフレットなど
 
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