科目名:車両運搬具

 車両運搬具とは、仕事のため、人や物品を運搬する陸上運搬車両のことをいいます。
 

車両運搬具の具体例

 乗用車・トラック・バス・フォークリフト・二輪車など
 

車両運搬具の仕訳例

 車を購入して2,100,000円(消費税100,000円)を支払った。
 車両運搬具   2,000,000円    現金 2,100,000円
 仮払消費税     100,000円

車両運搬具の法人税の取扱い

 減価償却資産に該当します。取得価額と償却費(耐用年数)がポイントとなります。
 

車両運搬具の消費税の取扱い

 車両本体の他、付属品・代行費用は消費税が課せられていますから、仕入税額控除の対象になります。
 自動車取得税などの税金は、課税仕入れに該当しません。
 

車両運搬具の取得価額

 車両運搬具の取得価額は、その購入代価のほかに引取運賃、荷役費、運賃、運送保険料、購入手数料、関税その他その資産の購入のために要した費用の額およびその資産を事業の用に供するために直接要した費用の額含めたものとなります(法令54@)。
 ただし、自動車取得税登録のために要する費用などについては、車両運搬具の取得価額に算入しないことができることとされ、その取得価額に算入するかどうかは法人が選択できます(法基通7−3−3の2)。
 このような選択が可能な理由は、取得に関連して支出される費用だけれども、自動車取得税流通税であり、また、登録のために要する費用第三者に対抗するための費用であるため、必ずしも車両運搬具の取得価額に算入すべき費用と言い切れない面があるからです。
 

車両運搬具の税金

 ●自動車重量税とは、自動車の検査時に、自動車の重量等に応じて課税される国税です。自動車の検査時とは、自動車を購入取得し新規登録をする時や、車検を受ける時です。
 ●自動車取得税とは、三輪以上の軽自動車および小型自動車と、普通自動車の取得(特殊自動車は除く)に対して課税される地方税です。
 ●自動車税とは、自動車の所有に対して課税される地方税で、毎年4月1日現在の所有者に自動車の主たる定置場所在の都道府県において課税されます。
 自動車税のグリーン化(環境配慮型税制)により、排出ガスおよび燃費性能の優れた環境負荷の小さい自動車に対して自動車税を軽減する一方、新車新規登録から一定年数を経過した環境負荷の大きい自動車は税率が重くなっています。
 

 

車両運搬具の付属品

 車両運搬具の付属品(常時とう載する機器)は、車両運搬具に含めます。
 車両に常時とう載する機器(例えば、カーナビ、ステレオ、ラジオ、メーター、無線通信機、エアコン、工具、スペアータイヤ等)については、車両と一括してその耐用年数が適用されます(耐年通2−5−1)。これは、車両に常時とう載して機能する機器は、すでに車両と一体となっていると考えられるからです。
 また、付属品を買い換えるなどをした場合、その新しい付属品については資本的支出となります。そのため、その車両運搬具と切り離して別個の資産の耐用年数を適用するのではなく、車両運搬具本体の耐用年数が適用されます(耐年通1−1−2)。
 

車両運搬具のリサイクル料金

 平成17年1月1日より、自動車リサイクル法(使用済自動車の再資源化等に関する法律)が施行されました。これにより、車を所有する全ての人を対象に、車両購入時や車検時にリサイクル料金の負担が義務付けられました。このリサイクル料金は、預託金のような性格のものであり、将来、廃車する際に損金処理できるものです。
 そのため、支払った時点で損金算入することはできなく、預託金などの勘定科目で処理をします。また、その車を中古車として転売した場合には、次の所有者からリサイクル料金が返還されますので、預託金を消しこみます。
 
 (リサイクル料金の支払時)
 預託金 ×××  /現金 ×××
 
 (中古車として転売時)
 現金 ×××  /預託金 ×××
 
 (廃車時)
 雑損失 ×××    /預託金 ×××
 仮払消費税  ×××
 
 リサイクル料金の消費税の取り扱いは、
 (リサイクル料金の支払時) 課税対象外取引
 (中古車として転売時) 非課税取引
 (廃車時) 課税取引
 
 

車両運搬具の耐用年数

 税法では、車両運搬具は4つのグループにわかれます。
 @鉄道用または軌道用車両⇒電車、貨車など
 A特殊自動車⇒消防車、救急車など
 B運送事業用、貸自動車業用または自動車教習所用の車両⇒運送事業用の自動車など
 Cそれ以外のもの⇒自動車、二輪車、自転車など
 となっています。そして、さらに細分化して耐用年数を区別しています(耐令別表一)。
 

車両運搬具のまとめ

 @自動車重量税
 租税公課。自動車の取得によりかかる費用ではなく、自動車を所有することによりかかる費用なので、自動車の取得価額に算入する必要はありません。
 
 A自動車取得税
 車両運搬具または租税公課。自動車を取得することによりかかる費用なので、自動車の取得価額に算入する必要があります。ただし、算入しないことも選択できます。
 
 B自動車税
 租税公課。自動車の取得によりかかる費用ではなく、自動車を所有することによりかかる費用なので、自動車の取得価額に算入する必要はありません。
 
 C検査登録・車庫証明の法定費用
 車両運搬具または租税公課。自動車を取得することによりかかる費用なので、自動車の取得価額に算入する必要があります。ただし、算入しないことも選択できます。
 
 D検査登録・車庫証明の代行費用
 車両運搬具または支払手数料。自動車を取得することによりかかる費用なので、自動車の取得価額に算入する必要があります。ただし、算入しないことも選択できます。
 
 E付属品
 車両運搬具。車両と一体となっていると考えられるからです。
 
 F自賠責保険料
 保険料。自動車の取得によりかかる費用ではなく、自動車を所有することによりかかる費用なので、自動車の取得価額に算入する必要はありません。
 
 Gリサイクル料金
 預託金。将来、廃車する際に損金処理できるものです。
 
 H納車費用
 車両運搬具。自動車を取得することによりかかる費用なので、自動車の取得価額に算入する必要があります。
 
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